1833年にスイスの小さな工房から始まり、パテックやカルティエ等、多くの機械供給などで知られる「Jaeger-Lecoultre / ジャガールクルト」。ムーブメントの信頼性は勿論の事、全工程を自社内で行なってきた一流メーカーであり、普通性を持つ素晴らしい時計造で知られ、時計業界において模範的とも言えるマインドを持ったブランドです。
今回は、シンボル的存在である[Reverso / レベルソ]に次ぎ、時計の歴史上大きな存在である、「Wristalarm / リストアラーム」のご紹介です。アラーム付き時計として有名なメモボックスのファーストモデルとして発売されたとても希少な存在。10金のフレアードラグケースに、初期型にあるツートンのブラックミラーブルズアイダイヤル、12、3、6、9時にアラビア数字を配し、独特な雰囲気とアンティークの魅力が詰まった素晴らしいダイヤルです。
ムーブメントはキャリバー489/1を搭載、1953年には量産型のキャリバー814が登場しますのでキャリバー489/1の製造期間は短く年々希少な存在になっています。時計用とアラーム用のふたつのゼンマイが入り、ゼンマイを巻き上げてセットした時刻になるとハンマーが細かく振動し、裏蓋に取り付けられたピンを叩く事によって音が鳴る仕組みです。右上のリューズでアラームのゼンマイを巻き鳴らす時刻を設定、右下のリューズで時計の時刻とゼンマイの巻き上げができます。
裏蓋には[CASED AND TIMED IN USA BY LECOULTRE]の文字入り、「LECOULTRE / ルクルト」明記の存在が、北米市場向けのモデルであった事を示しています。色合いと形、ビンテージ特有の鈍い輝きと全てのディーテールが、アンティークの魅力が堪能できる素晴らしい一品、とても魅力的な時計です。店頭にて是非ご覧ください。
